第10回(令和6年1月号)
東伊豆町の未来を考える~東伊豆町版骨太の方針(郷土愛・東伊豆愛の醸成)を紐解く2~
ルールでゲームチェンジは世界の常識
欧州は伝統的に「ルールでゲームチェンジ」することに長けています。これはもはや常識です。1988年のソウルオリンピックの「100m背泳ぎ」で金メダルに輝いた鈴木大地選手の「バサロ泳法」・・・ソウルオリンピック直後、国際水泳連盟はルールを変更しバサロ泳法による潜行距離は、スタート、ターンともに10mまでとルールが変更され、鈴木選手は不利な状況に追い込まれました。また、1998年の長野オリンピックでは、スキージャンプ競技において日本選手団がラージヒル団体で金メダルを獲得しましたが、その翌年、突然「スキー板の長さは身長の146%以内」というルール変更がなされ、欧米に比べて小柄な選手が多い日本人には不利なルール改正をされてしまいました。
そして現在、この「ルールでゲームチェンジ」するやり方は産業界で行われています。2021年に開催されたCO P26では「100%ゼロエミッション車とバンへの移行を加速することに関するCOP26宣言」(「2035年までに主要市場で、2040年までに全世界でバンを含むクルマの新車販売をすべてZEV(ゼロエミッション車)にする」という内容)が宣言されました。
安全、エネルギー源、環境対策と、欧州は「逆らいようのない価値のある目標」を設定することが実にうまい・・・この流れを作られてしまった日本は、ガソリンエンジンで世界をリードしてきた日本の技術を活用する場を失い、EV化・・・つまりモーターで走る車で勝負を強いられ、これまでの優位性を失うことになりました。
これからの稼ぎ頭は・・・
これまで日本をけん引してきた「自動車産業」は大きな転換期を迎えました。静岡県においても経済は「西高東低」と言われ、自動車産業をはじめとするモノづくりが盛んな西部地区が県内の経済をけん引してきました。しかしこれからは、モノづくり中心とした産業だけではなく、政府が掲げている「日本産食品の輸出額を2025年2兆円、2030年5兆円」にする目標や「インバウンド消費を年間5兆円にする」という目標を達成することが求められています。
「ピンチはチャンス!」私は「インバウンド消費を年間5兆円にする」という大きな目標を達成するための観光エリア「伊豆半島」の担う役割は、大きなものになると確信しています。
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更新日:2024年12月02日