第28回(令和7年7月号)

更新日:2025年08月28日

都市伝説と災害

先日地元新聞に、2025年5月12日の朝、伊東市川奈沖の定置網に「メガマウスザメ」がかかったとの記事が掲載されました。深海に生息するメガマウスザメは、大型で巨大な口が特徴で、日本国内ではまだ30例ほどしか発見例がなく、生態の多くの点が未解明であることから「幻のサメ」とも呼ばれています。

深海魚の発見で話題になるのが、地震との関係です。これまでも「リュウグウノツカイ」「サケガシラ」が発見された時に地震との関係性が取り沙汰されました。確かに過去に深海魚が海面付近で確認されると地震が発生するという記事を私も目にしたことがあります。ただ、この「深海魚が海面付近に出現すると大地震が起きる」という話は、都市伝説の域を出ない話で、以前東海大学海洋研究所の織原義明准教授を中心とする研究グループが学術的に「迷信」と結論づけた経緯があります。

とは言え、京都大学名誉教授でもある鎌田浩毅教授は「南海トラフ巨大地震は2035年からプラスマイナス5年、つまり2030〜2040年の間に必ず起きる」と話しており、南海トラフ地震のリスクが高まっていることは間違いありません。

以前、このコラムでも書きましたが、大規模地震が発生した場合、その範囲は数百キロという広範囲に及び、国や県などからの支援が速やかに届かない可能性が高いと考えています。それに対応するためには「自助」「共助」「公助」の順番で対策を考えることが必要で、まず、自分でできる対策をしっかり行うことが重要です。

家屋の耐震化、家具の転倒防止、食料の備蓄やトイレ環境の確保などを率先して進めていただきたいと思います。

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