第36回(令和8年3月号)
シール交換から考える、東伊豆の未来と教育のカタチ
今、子どもたちの間では「シール交換」が流行っています。私の子どもも「シール帳」にびっしりとシールを貼り、友達と交換することにいそしんでいます。微笑ましい光景ですが、その背景には、自由遊びや異年齢交流の場が激減し、子どもたちが自然に混ざり合って遊ぶ場面が少なくなっているという現状もあるようです。
かつては「ガキ大将」的な存在が年下の子の面倒を見る中で、子どもたちは社会人としての基礎を自然に学んでいました。しかし、現在の東伊豆町の出生数は45年前の10分の1近くまで減少し、今後も学校に通う子どもたちの数は急激に減少すると予測されています。この「人口減少」はまさに「国難」であり「有事」です。
そこで、限られたエリアの中で多様な教育段階の子どもたちを連携させる「垂直方向の集約」による、新しい教育スタイルを提案します。幼稚園については、しばらくは今のままそれぞれの地域で大切に育んでいく形になるかもしれませんが、少なくとも小学校・中学校、そして高校については、同じエリアに集まり、共に学び、影響し合える環境を令和の時代に合わせて整えるべきだと考えます。
ただ人数を合わせるために同じ学年の子どもたちを統合する水平的な集約ではなく、小学校から高校までが一つにつながる『縦の学び場』をつくりたいと考えています。
同じ年代だけで集まるだけでは、子どもたちの多様な可能性を閉じ込めてしまいかねません。むしろ、年上の子への憧れや年下の子への優しさが自然に育まれるような、一貫した教育環境を整えること。これこそが、人口が減っても子どもたちが生き生きと輝き、地域が活力を持ち続けられる、新しい教育の答えだと信じています。
具体的な環境づくりとしては、東伊豆町内の学校施設が建替えの時期を迎える中、すべてを個別に更新するのではなく校舎を一つに集約します。集約された校舎では、音楽室や体育館、プールなどの施設を小学校から高校まででシェアリング(共同利用)することで、建替え・更新コストを抑えつつ、質の高い教育環境を整えます。さらに、静岡県が推進する「センター配信型遠隔教育」と連携し、英語や美術、観光などの専門的な学びを時と場所を選ばず提供するとともに、心の垣根も越えるバリアフリーな環境の中で、子どもたちの主体的な挑戦を後押ししたいと考えています。
東伊豆町には、この「垂直的な集約」を実現するためにちょうど適した規模の教育機関が揃っています。たとえ子どもの数が減っても、それに対応できる魅力的な学校環境を創ることは可能です。子どもたちが生き生きと学び成長できる新しい教育のカタチを、ここ東伊豆から共に創り上げていきませんか。
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更新日:2026年04月09日