第39回(令和8年7月号)

更新日:2026年07月24日

88歳のSDGs。ペットボトルのふたがつなぐ、地域の絆と誇り

今回は、これからの「高齢者支援」について、少し新しい視点でお話ししたいと思います。

これまで「支援」といえば、補助金やサービスを提供することが中心でした。もちろんそれは大切なセーフティネットですが、私たちがこれから目指したいのは、単に「支えられる側」で終わるのではなく、皆さんが培ってきた経験や元気を活かし、「社会を支え、自ら動く側」へと踏み出すお手伝いです。

その素晴らしいお手本が、町社協の「生きがい倶楽部」の皆さんの活動です。平均年齢88歳の皆さんは、海洋ごみ問題(SDGs)に着目し、ペットボトルのふたを再利用した可愛いアクセサリー作りを始めました。これは単なる趣味ではありません。自分たちの手で「金目鯛」などの町のアクセサリーを生み出し、その対価で、日々のおやつ代だけでなく、活動に使う道具や必要な備品も自分たちで賄っています。

誰かに与えられるのを待つのではなく、「自分たちの力で活動を盛り上げ、楽しみを生み出している」という誇らしい気持ち。そして、「自分はまだ誰かの役に立てている、必要とされている」という温かな実感。これこそが、何よりの「生きがい」の正体ではないでしょうか。

今後は、こうした活動をさらに広げていきたいと考えています。皆さんが長年磨いてきた「暮らしの知恵」や「熟練の技」は、この町の宝物です。それを次世代に伝える「地域の先生(お師匠さん)」として活躍していただき、その素晴らしい力に対して、ボランティアという枠を超えた「感謝のしるし(お礼)」がしっかり届く仕組みを整えます。

また、散歩や検診といった日々の健康づくりが、町での買い物に使えるポイントとして返ってくるなど、皆さんの頑張りが目に見える「楽しみ」に変わる環境を作っていければと思います。

「誰かの役に立っている」「仲間と一緒に活動し、楽しみを分かち合う」。そんな実感が、健康寿命を延ばし、心の豊かさを生む本当の力になります。パフォーマンスではない、皆さんの心に真っ直ぐ伝わる支援へ。

「与えられる町」から、シニアの皆さんが「培った力を喜び(価値)に変え、自分らしく輝く町」へ。皆さんと一緒に、新しい東伊豆の形を作っていけることを楽しみにしています。

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